STORY

tousket

それは日本の美がお手本です

とてもシンプルだけど、どこか気品がある。と、tousketのバッグはよくお褒めの言葉をいただきます。

とてもありがたい、と思いながら不思議な気持ちになります。

ただ自分の感覚に素直になって、素敵だと思うものを作ってきました。

でも、改めて思い起こしてみると、私の感覚の中には日本の美意識が息づいていたと感じます。

 

 

日本の美は、シンプルでごまかしがない

日本の美はシンプルです。

日本の美を思うとき、神社好きの私の頭に浮かぶのは伊勢です。

丹塗でもなく、金箔でもない、白木造りで、日本一の神社なのに素気ないほどにシンプル。それでいて、細部にまで行き届いた枝の数々が、気品や、凛とした感じ、優しさを感じます。

これが、tousket のバッグだとしたら…私の生い立ちが、tousket を産み出してくれたのかもしれません。

 

 

気づけば、籐に囲まれた暮らしが当たりまえ

 私は父の仕事の関係で、10歳から13歳までを、タイのバンコクで過ごしました。

当時はまだ近代的なモノレールはなく、発展途上の中、日本人も多く住む静かな住宅地は、1本裏通りに入ると屋台が並び、生活雑貨を売る様々なお店もあって、いつも賑やかな声が溢れていました。

そんな中に、籐のかごや小さな家具などを売るお店があったのです。

タイで暮らすうちに、母はすっかり籐の魅力にはまってしまい、家にはかごやバスケット、そして専門店にオーダーした籐家具などがだんだん増えていきました。

 

家族の歴史が染みたアメ色の籐家具は、私の宝物

籐は年月を重ねると、アメ色になり艶がでます。

私と一緒にお嫁入した籐の雑貨は、母と私の歴史が浸み込み、今は素敵なアメ色になりました。

いつまでたっても飽きがこない。むしろ愛着が沸く籐の魅力にいつの間にか取り込まれていました。

 

持つ人が誇らしくなる、籐のかごバッグを作りたい

籐の作品を自分で作ってみたい。

20代の頃から、当たり前のようにそう思っていました。そしてわくわくしながら籐を習い、自分で籐を編み始めました。

やがて、オリジナルの籐のかごバッグを作り始めるようになり、自分で作ったかごバッグを子供の学校行事に持っていくと、ママ友たちが「どこで買ったの?」「私も欲しい!」と言ってくださり、以来、人のために籐を編む暮らしが始まりました。

 

 

シンプルで、ちょっぴり粋(いき)なデザインに

シンプルが好き。丁寧に編まれた籐のバッグは、それだけで十分に素敵だけど、もう少し何かが欲しい。

そう思って好きに作ってきた籐のバッグは、シンプルさをベースに、黒やベージュの革を大胆にあしらったものです。

「粋」というのは、江戸時代の頃、センスの良さの象徴でした。縞柄や市松模様が粋なおしゃれとして愛されたようです。

シンプルな中に、大胆さと意外性、そして色気があることだとしたら tousket のバッグって、まさに「粋」なんじゃない?と思うのです。

 

 

 

シンプルな装いの「持ち歩くアクセサリー」

tousket のバッグは、シンプルなファッションによく似あいます。

白いシャツとデニムパンツや、飾り気のないストンとしたワンピースに tousket のバッグを持つだけで、おしゃれが決まるとお客様によく言われます。

普段着なのに、普段着に見えなくなるとも言われます。

どんなアクセサリーより、tousket のバッグが装いのアクセント。持つアクセサリーであり、実用性のあるアクセサリー。それが tousket の籐のバッグなのです。